CAMIEL FORTGENS|カミエル フォートヘンス 2nd Delivery が届きました。COLLECTION 010 は、10回目となるコレクション。サイズ感と素材選びがズバ抜け、サンプル品のような未完成の美学を感じさせてくれる手の凝った作り込みは特別です。本日は2型のアウターをご紹介。異なる素材感によるレトロな防水素材を用いたアノラック。ユーロワークジャケットをベースに良質なウールで仕上げた、カミエルらしい背景と作り込みのリプロダクションジャケット。
それではアノラックから。品番は [10.08.07] と同じなのですが、色が違うだけではなく生地が違えば縫製仕様もフロントのポケット構造も違う。別品番と言ってしまえる面白さ。共通するのはクラシック防水素材を用いて登山ウェアや伝統衣装をルーツに持つデザインソースであると言うところです。
#BLACK : ゴム引き素材を用いています。スパークラシックな3レイヤー。本モデルはコットンの表裏生地の間にゴムを溶かして溶接した生地を使っています。断ち切る処理もふんだんなので生地が三枚重なる様子も伺う事が出来ます。ゴム引き素材ならではのハリとコシ。クラシックがアヴァンギャルドになる、面白いアプローチです。基本的に生地の端を巻き込まずに縫ってハンドカットしています。本来は止水テープで処理されるのが定石ですが、カミエルはそう言った仕上げはせずに、むしろ逆に突き進む様なやり方を取っています。
#RED : いわゆる VENTAILE 調の生地。コットンを強撚してからこれでもかと言うくらいに目を詰める事で、天然素材の心地良さを残したままに撥水性能を持ちます。古くから機能面に優れ、現行のアウトドアブランドも採用する高い評価を得る素材です。ファッションシーンでも多く見かけますね。痛烈なレッドが探検家の様でハマり色。濡れはしますが目が詰まり生地が重たくならずに体にも纏わりつきません、そして速乾。天気の日にはドライで快適な着用感なので、インナーはTシャツでショーツスタイルもこなせるますよ(もう寒いので来年に)。特有のアタリや光沢が生まれるのも面白いです。
写真でも十分に伝わる生地の存在感。オールブラックに生えるコットンの丸紐を採用したネックのドローコード。サイズ感はゆったりしています。袖は折り返しで着ていただければカットオフの処理が映えますね。防風性もあるので、インナーをしっかり着込んで冬に挑めて、春秋も活躍します。モダンさとノスタルジックの両側面を兼ね備えたアンビヴァレンスさが魅力。サラッと着こなせるからカミエルは良い。フロントは大きなカンガルーポケットです。
Anorak
Number : [10.08.07]
Color : Black
Size : S , M
Price : ¥74,000 +tax
そして原色のレッド。蛍光色っぽく写真が写ってしまっていてすいません。2枚目の写真が色は近いです。コントラストステッチで、断ち切り面は着込む事で糸が更に垂れてきます。徐々に生地にとろみが出て来ますので、着用感はさらに向上します。赤みも同様に落ち着いていくので、その状態も楽しみに愛用を重ねてください。フロントポケットは2層構造で、マグネットボタンによる上蓋つきポケットとカンガルー。ギミックにくすぐられます。
Anorak
Number : [10.08.07]
Color : Red
Size : M
Price : ¥72,000 +tax
続いてのご紹介は 70’s EURO WORK JACKET をデザインソースに置いたカミエルの十八番。本来はワーキングブルーで生産されていた2フラップポケットのシャツジャケット。タフで粗野な印象のある定番アイテムに対して、良質なウールと懐かしさのあるコットンの生機(きばた)によるフルライニングで仕上げたジャケットです。カフスと内ポケットの昔ながらの簡易な作り。洗練され過ぎず何処か垢抜けない仕上げが意欲を昂ぶらせてくれます。
#BLACK : 定番的にリリースされる平織りのスーツ用ウール素材。ジャリっとした質感が特徴的です。平織りによる高い耐久性ときこもと細かく起伏する素材なので着用後もカッコイイ。毛羽感も強いわけでなくサラッとした印象でご愛用いただけます。
#LILA : LILAC / LAVENDER 系統の絶妙なニュアンスカラー、洒落てます。ライニングとのカラーコンビネーションも美しく、淡さがあるので着用すると派手な訳ではなく、特別に感じさせてくれる魅惑色。LILA はウールサージです。制服などに用いられる強くシワにもなりにくいウール素材。作業の匂いもする生地を上手くファッションに昇華させています。
スタイリングのイメージが湧きやすいブラック。過去にもブラックの平織りウールはリリースされているのでセットアップという選択肢もアリです。重たい配色の中にこそ生機のナチュラル色が印象を和らげて良い役割をしてくれます。ラペルジャケットの品の良さと、ワークジャケットたる気取らない格好良さを備えます。左にのみジッパー付きのハンドポケットが付属。ソースがシャツジャケなんで手を突っ込むならズボンにとなる訳ですが、貴重品でもちょっとした物でも忍ばせれるポケットはじっくりと活躍してくれます。
70’s Jacket
Number : [10.08.02]
Color : Black
Size : S
Price : ¥64,000 +tax
コットンのフルライニングに、しなやかなウールのメインファブリックという組合せなので軽量で嵩張らずに、ジャケットとしてもシャツとしても扱えます。中間着として差し込んで頂くにもとても綺麗ですね。襟は開襟にクセづけしています。何処かユーロワークばかりではなく、アメリカンヒッピーな印象もあるから不思議です。お色味は好き嫌いがはっきりと分かれる色ですが、現在店頭では袖を通すと皆さんいい意味で裏切られてくれています。直感的に綺麗って感じれて着る楽しさのある1着です。
70’s Jacket
Number : [10.08.02]
Color : Lila
Size : M
Price : ¥64,000 +tax
CAMIEL FORTGENS 2nd Delivery のご紹介でした。世界観が色濃く反映されたアイテムです。CAMIEL FORTGENS は @comesatime_official で展開しています。駅から街から少し離れていますがぜひ遊びにいらしてください。
CAMIEL FORTGENS|カミエル フォートヘンス
自身の出身地であるオランダ・アムステルダムに拠点を置く CAMIEL FORTGENS|カミエル フォートヘンス。INDUSTRIAL DESIGN ACADEMY EINDHOVEN で学んだことで、ファッションのみに焦点をあてることなく洋服を作る彼のデザインはオーセンティックなアイテムをオリジナリティーある解釈でカタチにしています。我々も大好きなジーンズ・Tシャツ・シャツ・ブルゾンがメインのラインナップ。ローカルビジネスであることに重要性を置く彼の活動は、社会情勢にも関心を持ちデザインに取り組んでいます。素材の特性を生かし作られるコレクションは新しさを強く感じることが出来るでしょう。